コラム
「採用しても定着しない」「若手が育つ前に辞めてしまう」
こうした悩みを抱える中堅・中小企業は少なくありません。
実際、日本企業の経営課題に関する調査(※)によると、企業が現在および3年後に重要度が高いと捉えている経営課題の一位は、「人材の強化(採用・定着・育成・多様化への対応)」です。
※一般社団法人日本能率協会『日本企業の経営課題 2024(第 45 回)』
特に中堅・中小企業ではこの傾向が顕著で、人材の採用や転職・離職防止のための施策が急務となっていることが推察できます。
従業員の定着率を高めるには「従業員エンゲージメント」を向上させることが有効とされています。その手段はさまざまですが、今回は特に、社内報を活用する方法についてご紹介します。
従業員エンゲージメントは、従業員の企業への理解度や共感度、信頼度、貢献意欲を示す指標です。
「従業員満足度」が給与や福利厚生、職場環境など、企業から受ける待遇に対する満足度を示すのに対して、従業員エンゲージメントは、
・企業の理念やビジョンを理解し、共感している
・自分の仕事が役立っているという実感、やりがいを感じている
・企業に貢献したいと考え、行動しようとする
など、企業に対する前向きで自発的な姿勢・行動を表します。
近年、働き方の多様化や、終身雇用制の衰退により、「給料や待遇だけでは人は定着しない」という考え方が広まったことで、従業員エンゲージメントが注目されるようになりました。
従業員エンゲージメントが高まると、企業には多くのメリットがあります。
①転職・離職率の低下
会社への信頼感や帰属意識が高まることで、「ここで働き続けたい」という意識が生まれ、離職防止につながります。
②生産性・業績の向上
エンゲージメントの高い従業員は、指示を待つだけではなく主体的に行動し、仕事の質・スピードが向上します。
③組織の一体感が生まれる
部門間の連携がスムーズになり、成果を出しやすい組織になります。
④採用力・企業イメージの向上
「働きがいのある会社」という評判は、採用活動や企業ブランディングによい影響を与えます。
従業員エンゲージメントを高めるためには、
・企業の理念・ビジョンの浸透
・社内コミュニケーションの活性化
(役員・従業員、従業員同士、上司・部下、部門間等)
・自分の仕事の意義や価値を実感できる
・自分の将来のキャリアを描ける
といった施策が必要です。社内報は企画・コンテンツ・運用次第で、上記を効果的かつ継続的に行うことができる情報発信ツールとなり得ます。
従業員エンゲージメントを向上させる社内報には、以下のような視点が必要です。
①理念・ビジョン・経営方針を「現場の言葉」に落とし込みながら「何度も」「繰り返し」伝える
「何度も伝えているのに、社内に浸透していないように感じる」ということはありませんか?役員の視点で、年頭挨拶や創立記念式等、年に一度の機会に話をしても、現場の従業員にとっては「自分の仕事に結びつかず、腹落ちしていない」「タスクに追われて、日常では顧みる機会がない」ということが起こりがちです。従業員視点で繰り返し発信しましょう。
②各社員・部門の仕事内容や成長プロセス、キャリアについて紹介する
互いの業務・役割への理解を深め社内コミュニケーションを促進するとともに、見本となるロールモデルを紹介することで、従業員が自分のキャリアを描きやすくなります。
③成功事例やその経緯、顧客からの反応やメッセージを伝える
会社の理念・ビジョンを体現できた理想のケースやその経緯、顧客の声などを紹介することで、「この会社に貢献することでどのような価値が実現できるのか」「自分の仕事が具体的にどう役立つのか」を実感してもらいやすくなります。
④双方向性(投稿、アンケート、コメントなど)を意識する
どれだけよいコンテンツを掲載していても、見てもらえなければ意味がありません。より多くの従業員に目を通してもらえるよう、定期的にアンケートなどを実施してコンテンツや媒体(紙かWebか等)を見直しましょう。
これらのポイントを押さえることで、「会社への理解と共感」「仕事の意義・価値の実感」「将来の目標、キャリアイメージ」を醸成し、エンゲージメントを高めることができます。
人材の定着や育成がますます重要になるこれからの時代、
社内報は企業と従業員とをつなぐ情報発信ツールとして価値を発揮します。
「最近、社内の一体感が弱まっている」
「理念や方針が現場まで届いていない気がする」
そんな課題を感じている企業こそ、既存の社内報の在り方を見直してみる、
または新たに社内報を取り入れてみてはいかがでしょうか。
エデュプレスでは、社内報の企画立案や記事制作をはじめ、制作全体をサポートしてきた実績があります。紙の社内報はもちろん、デジタルブックやWeb社内報など、企業の状況に合わせた媒体での展開も可能です。企業と従業員とをつなぐお手伝いをいたしますので、お気軽にご相談ください。